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歌うということ

僕は何者なのだろう みんなは僕のことをどんな人だと紹介するのだろう。

もし、音楽だけで食べていける人のみをミュージシャンだというのなら

僕はミュージシャンではないし どのジャンルにおいても同じことが言えるのなら

僕は何者にもなり得ない。 過去を振り返ると、とりとめもないので

いま僕の会社で 収入のある僕の役割、職種を羅列してみる。

アートディレクター

クリエイティブディレクター

グラフィックデザイナー

コピーライター

コラムニスト

キャスティングディレクター プランナー

映像ディレクター

映像エディター イベントプロデューサー Webディレクター

Webデザイナー

音楽プロデューサー ミュージシャン 作詞作曲家

野球ユーチューバー 取締役社長 代表社員 投資家

きっとまだまだあるけれど

この辺で勘弁しておく。 ただ一つのことに集中し

執着して生きてこなかったので

自分でも何者かよくわからない。

名刺にはめんどくさいから マルチクリエーターと記した。 胡散臭いだろ 一つのことに没頭してこなかったので

全てにおいて「そこそこ」だ。 良さもあれば悪さもある。

3本柱は「デザイン」「映像」「音楽」

この3つはコツコツと続けてきた。

1つに集中した人がたどり着くスピードの 半分以下かもしれないけれど それでもなんとか続けてきたことによって たどり着いた場所やスキルがある。 やっと

なんとなく自分が思い描いたイメージで

歌えるようになってきた。 長い道のりだったけど

歌い続けてきてよかった。

高音は空に

低音は地に

突き抜けるように歌いたい。 室内においては

高音は天井を突き抜け

低音は床を震わす

そんな風に歌いたい。

自分の声の一番おいしいところがわかってないと

キーの設定は難しい。

AなのかB♭なのかBなのか。

1音の違いで声の響きは変わる。

自分の歌う作品は

1オクターブにメロディーを収めないので 低音、中域、高音、

全てがいい塩梅に体に響かせるのは至難の技だ。 100m走のスプリンターが0.1秒で争うように

プロ野球選手が1cmの中で争うように

僕らも1音1音でのせめぎ合いの中で生きてきた。

メジャーデビューしてた頃は

本当に歌えなかったし

歌うということを舐めていたと思う。

ギターも然り。


レコーディングは歌うことに集中できる環境の中で

一番美しい瞬間を切り取ってカタチにすることができるけど ライブはそうもいかない。

1曲目を理想的に歌えたとしても

10曲目も同じように歌い切るのは難しい。 ロックにおけるライブはマラソンと同じだから

体力がないと後半へばる。 喉が閉まり身体に声を響かせることができなくなる。

なので2〜3日歌い続けるツアーになるとナーバスになる。

喋ると声が枯れるので ツアーでの食事や打ち上げも楽しめない。

1曲目からアンコールまで、自分が思い描いたように歌いたい。 その状態でツアーでは2〜3日歌いきりたい。

だからシンガーは走る。 有酸素運動を必要とする。

完全にアスリートなんです。


そうして一つ一つ

歌うということに対する意識が変わり スキルを1つ一つ積み上げ やっとこさ

なんとなく自分が思い描いたイメージで歌えるようになった。 僕の作品、僕の歌は、僕の人生が詰まっている。

恥部だらけだがそれが僕の人生なのだから仕方ない。 人生全てを詰め込んだ僕の歌で

誰かの感情を震わせたい。

8月10日のアメリカ帰国報告ライブを終えた帰路

僕は自宅前の坂道を登りきることが困難なほど疲れ切っていて 倒れ込むように玄関のドアを開けた。 だけどとてもとても心地よかった。

2024年は新しくチャレンジしたいことが

たくさんあったので

ライブをやらない予定だったけど

沢山の機会をいただきました。


08/31  jungapop mamango 夏ライブ

09/29 トクの部屋

10/12  アメリカ帰国報告ソロライブ in 大阪

10/27  61年会ライブ


機会を大切にしたい。

残された時は充分じゃない。

1音1音を丁寧に扱いたい。

ブレス一つ一つも大切に表現したい。

蝉の声と雨の音が交互に響く夏の夜

心の奥の奥の奥の奥から

じんわりと浸食した僕の願い。 僕の歌を丁寧に丁寧に扱いながら

皆さんとまた会える機会を楽しみに

残りの夏を過ごしたいと思います。

まずは逗子で。 執筆 尾上一平


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